血液型

2000年9月27日
「あのー、A型どうしの親からO型の子どもは生まれるんでしょうか?」
病院の清掃を依託している業者のおばちゃんから突然聞かれた。

「いや、あのですね、息子が献血にいったらO型だって言われたそうなんですよ。でも、私も旦那もA型だから、そんなことってあるのかなぁと思って・・・」

ABO血液型は2つの遺伝子の組み合わせによって規定される。
2つの遺伝子の中に、AまたはBの遺伝子が入っていればそれが発現する。
しかし、2つの遺伝子にAもBも入っていなければO型になるのである。
つまりA型にも2通りあって、AAとAOという組み合わせがあるし、B型の場合BBとBOの組み合わせがある。
AB型はABの1通り、O型はOOの1通りしかない。

このおばちゃんの場合、おばちゃんも旦那さんもAOの組み合わせであれば、両方からOの遺伝子をもらえば子どもはOOとなり、理論的にはO型の子供が産まれることになる。
A型どうしの親からO型の子どもが生まれる確率は、約1/16。
医学界ではそれほど珍しい数字ではない。

「その可能性はありますよ」と私が答えると、おばちゃんは安心したように
「ああ。そうですか!よかった!」と言い、その場を去っていった。

・・・よかったね、おばちゃん!・・・
と考えながら、ふと別の考えが浮かんだ。
・・・「よかった!」って・・・何がよかったのだろう・・・

産まれてくる子供の父親は、DNA鑑定をしない限り、その母親にしか分からない。

とても怖ろしい想像をしてしまった私であった。

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